新潮社が運営するオンライン教養講座
11月28日(木)に甲谷允人講師がオンラインイベント「毎日ことばplus ことば茶話」にゲスト出演します!
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概要【プレイリスト】(https://bit.ly/3w1Ia54)で本シリーズの配信一覧が表示されます。
巧みなパスティーシュから「話型」の効果的な活用法を学ぶ。第十一回 換骨奪胎には目的あり
●講座名 【小説新人賞を獲る!超実戦アプローチ】第十一回 換骨奪胎には目的あり【課題図書:【課題図書:『抱擁』辻原登(新潮社)ほか】●収録時間 約91分 ※サンプルは約4分20秒●料金 税別3500円(税込3850円) ※資料代(A4×5枚)●販売期間 販売終了日未定(※各講座には公開期間が設定され、順次、配信されます)
書く技術の向上に不可欠なのは、優れた作品を分析的に読み、「テクニックやテーマの深め方」を学びとること。古今東西の名作や話題作を具体的に読み解きながら、その応用のコツまで伝授します。長らく新人作家の発掘と育成に携わった名編集者の手引きで、最終選考に残る小説へと自作を磨き上げましょう。
〇内容紹介完全にオリジナルな小説を書こうと思っていても、その物語を「話型」にまで還元すれば、必ず既存のパターン、あるいはその組み合わせになります。ただし、それは書き手が発揮すべきオリジナリティとは別次元の問題ですから、恥ずべきことではありません。「話型」は、パブリック・ドメインともいうべきもの。自作にどう組み込み、活用するかを考え、新たな視点や設定で物語を紡げばよいのです。「話型」を意識することは、プロットづくりはもとより、書きあぐねている作品の見直しにも役立ちます。今回の講義では、まず長編小説向きの「話型」とそのアレンジ例などをご紹介。それを踏まえて、『ねじの回転』(ヘンリー・ジェイムズ)のパスティーシュとして書かれた、辻原登さんの傑作『抱擁』を課題図書に、構成やテーマ、恐怖の演出法といった観点から二作を比較します。ただ舞台を昭和の日本に置き換えるだけでなく、大胆に換骨奪胎することにより、難解とされる19世紀末の小説が、魅力的な現代小説へと生まれ変わることがお分かりいただけるでしょう。読者の興味をかき立てる語りの工夫をはじめ、作家の見事な手さばきも具体的に解説します。
ミニコーナー【小説を書くための地肩を作る本】で取り上げるのは、斎藤美奈子さんの批評眼が冴える『挑発する少女小説』(河出新書)。時代を反映しつつロールモデルを提示してきた少女小説を新たな視覚で読み解き、女性の成長や自立を描くヒントを掴みましょう。【語るための技術をマスターしよう】のテーマは、会話表現シリーズの上級編ともいうべき、「決定的な何かが起こる会話空間」について。場所柄や空間の雰囲気が、そこでなされる会話にどのような影響をもたらすか、また特別な会話には、それにふさわしい設定が必要なことについて、具体例を挙げつつご説明します。
※毎回、コラム的なミニコーナーを2本ご用意しています。【小説を書くための地肩を作る本】は創作のための基礎体力を養い、レファレンスを豊かにする読書ガイド、【語るための技術をマスターしよう】では、小説を書く上で理解し、身につけておきたい用語・用法を解説します。
※より入門的なコースとして、12回の連続講座でエンタメ小説の「決まりごと」をお伝えする「小説新人賞に挑む! 全技法徹底分析」もご用意しています。補完的な内容ですので、ご興味があればあわせてご視聴ください。
〇各講紹介 配信リスト一覧➡https://bit.ly/3w1Ia54第一回 繰り返しながらテーマを転がす課題図書『ハツカネズミと人間』スタインベック/著、大浦暁生/訳(新潮文庫)第二回 ジレンマは進化する課題図書『沈黙』遠藤周作(新潮文庫)第三回 「七つの大罪」から発想する課題図書『蒲生邸事件』宮部みゆき(文春文庫)第四回 インテリジェンス小説の勘所 「情報」の扱いに長けたインテリジェンス小説からの学びは汎用性高し! 現代日本社会を描く際に、ジャンル不問で応用できる「6つの法則」を紹介します。課題図書『裂けた明日』佐々木譲(新潮社)※本サイトで講師との創作をめぐる対談も無料視聴いただけます。
第五回 時代小説として「昭和」を描く課題図書 『罪の轍』奥田英朗(新潮文庫) ※2022年12月文庫化※参考図書として本田靖春『誘拐』(ちくま文庫)、『望みは何と訊かれたら』小池真理子(新潮文庫)などもご一読いただくと理解が深まります。第六回 語り部のいる物語課題図書 『朗読者』ベルンハルト・シュリンク/著、松永美穂/訳(新潮文庫)第七回 テーマを可視化する課題図書 『サクリファイス』近藤史恵(新潮文庫)第八回 時制(テンス)を操る課題図書 『チルドレン』伊坂幸太郎(講談社文庫)第九回 小説か、ノンフィクションか課題図書 『檀』沢木耕太郎(新潮文庫)第十回 タブーに踏み込む知性課題図書 『正欲』朝井リョウ(新潮文庫) 2023年5月文庫化第十一回 換骨奪胎には目的あり課題図書 『抱擁/この世でいちばん冴えたやりかた』辻原登(小学館文庫)/『抱擁』辻原登(新潮社)*電子書籍第十二回 追う者と追われる者の物語課題図書 『仇討検校』乾緑郎(新潮文庫)※山本周五郎賞・直木賞を受賞した永井紗耶子『木挽町のあだ討ち』(新潮社)ほか、新旧の関連作品を幅広く取上げます。
1955年生まれ。編集者。新潮社出版部長、新潮文庫部長などを歴任。「新潮ミステリー倶楽部」他三つの叢書を手がけるとともに、「日本推理サスペンス大賞」をはじめ五つの文学新人賞を立ち上げた。佐々木譲、髙村薫、宮部みゆき等の担当として作家に伴走するとともに、エンタメ文芸を中心に新書、ノンフィクションまで幅広いジャンルを手がける。長らく小説創作講座で添削を含めた指導に取り組んできた経験も活かし、2022年9月、『あなたの小説にはたくらみがない―超実践的創作講座―』(新潮新書)を刊行。
※「本の学校」は (株)今井書店の登録商標です。「新潮社 本の学校」は、同社およびNPO法人本の学校の了解を得ています。 NPO法人本の学校は「知の地域づくり」をコンセプトに、市民の読書推進や図書館づくりの運動と、書店をはじめとした出版産業で働く人々の研修などを通して、本と出版の未来をより豊かにすることを目的に活動しています。
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