新潮社が運営するオンライン教養講座
11月28日(木)に甲谷允人講師がオンラインイベント「毎日ことばplus ことば茶話」にゲスト出演します!
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概要【プレイリスト】(https://bit.ly/3w1Ia54)で本シリーズの配信一覧が表示されます。
物語る順序を工夫することは、効果的な「演出手法」です。第八回 時制(テンス)を操る
●講座名 【小説新人賞を獲る!超実戦アプローチ】第八回 時制(テンス)を操る【課題図書:『チルドレン』伊坂幸太郎(講談社文庫)】●収録時間 約95分●料金 税別3500円(税込3850円) ※資料(A4×8枚)とレジュメ見出し一覧は、ご購入ページからダウンロードいただけます。●販売期間 販売終了日未定(※各講座には公開期間が設定され、順次、配信されます)
書く技術の向上に不可欠なのは、優れた作品を分析的に読み、「テクニックやテーマの深め方」を学びとること。古今東西の名作や話題作を具体的に読み解きながら、その応用のコツまで伝授します。長らく新人作家の発掘と育成に携わった名編集者の手引きで、最終選考に残る小説へと自作を磨き上げましょう。
〇内容紹介同じ出来事を伝えるにしても、聴き手に面白がってもらえるかどうかは「語り方」次第。小説の場合に「魅力的な語り」となり得るかどうかは、文章表現だけでなく、話の構成、時制(時系列/テンス)の扱いが決め手となります。つまり、プロットにおいて時制を意図的に操作することが、物語を盛り上げる演出手法として非常に効果的なのです。今回の課題図書は、アクロバティックな時制の遣い手である伊坂幸太郎さんの傑作『チルドレン』です。まず「小説内現在」の設定という基本を押さえてから、分類整理した【小説の時制のダイナミズム】を、著名な作例を示しつつ、活用法まで具体的に解説します。それらを踏まえたうえで、5本の短編が連作風長編として束ねられている『チルドレン』の見事な時制操作、アナロジーが光る卓抜な比喩などを学びます。ロジカルな思考こそが、想像の翼を広げ、より遠くまで羽ばたく力となります。
ミニコーナーのうち、【小説を書くための地肩を作る本】で取上げるのは、サントリー学芸賞を受賞した『サラ金の歴史 消費者金融と日本社会』小島傭平/著(中公新書)など。金銭を介在させて小説をリアルにするコツなどを、編集者としての経験も交えてお話しします。【語るための技術をマスターしよう】では、「グランド・ホテル形式」の発展形ともいえる、「移動する密室」をご紹介します。
※毎回、コラム的なミニコーナーを2本ご用意しています。【小説を書くための地肩を作る本】は創作のための基礎体力を養い、レファレンスを豊かにする読書ガイド、【語るための技術をマスターしよう】では、小説を書く上で理解し、身につけておきたい用語・用法を解説します。※より入門的なコースとして、12回の連続講座でエンタメ小説の「決まりごと」をお伝えする「小説新人賞に挑む!全技法徹底分析」もご用意しています。補完的な内容ですので、ご興味があればあわせてご視聴ください。
〇各講紹介&配信リスト第一回 繰り返しながらテーマを転がす課題図書『ハツカネズミと人間』スタインベック/著、大浦暁生/訳(新潮文庫)第二回 ジレンマは進化する課題図書『沈黙』遠藤周作(新潮文庫)第三回 「七つの大罪」から発想する課題図書『蒲生邸事件』宮部みゆき(文春文庫)第四回 インテリジェンス小説の勘所「情報」の扱いに長けたインテリジェンス小説からの学びは汎用性高し!現代日本社会を描く際に、ジャンル不問で応用できる「6つの法則」を紹介します。課題図書『裂けた明日』佐々木譲(新潮社)※本サイトで講師との創作をめぐる対談も無料視聴いただけます。第五回 時代小説として「昭和」を描く課題図書 『罪の轍』奥田英朗(新潮文庫) ※2022年12月文庫化※あわせて『誘拐』本田靖春(ちくま文庫)、『望みは何と訊かれたら』小池真理子(新潮文庫)などをお読みいただくと理解が深まります。第六回 語り部のいる物語課題図書 『朗読者』ベルンハルト・シュリンク/著、松永美穂/訳(新潮文庫)第七回 テーマを可視化する課題図書 『サクリファイス』近藤史恵(新潮文庫)第八回 時制(テンス)を操る課題図書 『チルドレン』伊坂幸太郎(講談社文庫)第九回 小説か、フィクションか課題図書 『檀』沢木耕太郎(新潮文庫)第十回 タブーに踏み込む知性課題図書 『正欲』(新潮文庫)※5月29日文庫化第十一回 換骨奪胎には目的あり課題図書 『抱擁/この世でいちばん冴えたやりかた』辻原登(小学館文庫)/『抱擁』辻原登(新潮社)*電子書籍第十二回 追う者と追われる者の物語課題図書 『仇討検校』乾緑郎(新潮文庫)※山本周五郎賞・直木賞を受賞した永井紗耶子『木挽町のあだ討ち』(新潮社)ほか、新旧の関連作品を幅広く取上げます。
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1955年生まれ。編集者。新潮社出版部長、新潮文庫部長などを歴任。「新潮ミステリー倶楽部」他三つの叢書を手がけるとともに、「日本推理サスペンス大賞」をはじめ五つの文学新人賞を立ち上げた。佐々木譲、髙村薫、宮部みゆき等の担当として作家に伴走するとともに、エンタメ文芸を中心に新書、ノンフィクションまで幅広いジャンルを手がける。長らく小説創作講座で添削を含めた指導に取り組んできた経験も活かし、2022年9月、『あなたの小説にはたくらみがない―超実践的創作講座―』(新潮新書)を刊行。
※「本の学校」は (株)今井書店の登録商標です。「新潮社 本の学校」は、同社およびNPO法人本の学校の了解を得ています。 NPO法人本の学校は「知の地域づくり」をコンセプトに、市民の読書推進や図書館づくりの運動と、書店をはじめとした出版産業で働く人々の研修などを通して、本と出版の未来をより豊かにすることを目的に活動しています。
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