【第二回】小説を駆動する「日記」というエンジン【古典に探る、創作のヒント】

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●講座名【古典に探る、創作のヒント】第二回 小説を駆動する「日記」というエンジン
●収録時間 約81分
●料金 税別2400円(税込2640円) ※資料代(A4×7枚)。購入済みページよりダウンロード可能。
●販売期間 販売終了日未定

 〇講座概要

小説の原点として書き手を刺激する古典文学。たとえば、伝本にまつわる謎を解く、翻案あるいは換骨奪胎して仕立て直す、話型やモティーフを活用する、手法を駆使して新機軸とする……。本講座では古の物語や日記などに注目し、皆さんの小説創作への跳躍台とするためのヒントをお伝えします。中世和歌を学び、「新潮日本古典集成」を担当したのち、エンタメ小説分野で多数のベストセラー作家に伴走、新人作家育成にも取り組んできたベテラン編集者・佐藤誠一郎講師とともに、新たな視点で古典文学という鉱脈を探索しましょう。

〇内容紹介

第二講では主に平安時代以降の「日記文学」を中心に取り上げ、現代的な小説創作へ活用する道を探ります。大河ドラマ「光る君へ」では貴族たちが料紙に筆を走らせる姿がしばしば描かれましたが、宮廷行事などの先例伝承の役割も担っていた当時の日記は、公私の境が曖昧な記録として、あるいは人生の回想録などとして、読者の存在を意識して記されたもの。つまり、書き手の主観による演出や記憶の錯誤などを含めた虚実皮膜の世界であり、エッセイや私的ノンフィクションまで包含する非常に幅広い内容の書き物ということになります。また長く時代の波にさらされる中での原典欠落や研究上の誤読などを、謎解きの趣向として小説に盛り込むことも可能です。ドナルド・キーンさんは日本人の自己表現の原点として「日記」に注目しました。中世日記だけでなく、江戸時代に多数書かれた旅日記、藩医日記、さらに近代の戦中日記まで、人々が残してきた多彩な日記の数々は、描写のディテール資料となるのはもちろん、小説の着想を大いに刺激してくれます。日記をプロットに組み込んだ重層構造が魅力の作品分析も交えつつ、古えの日記を新たな小説のたくらみにアレンジする手法を具体的にご提案します。

 <レジュメの大見出し抜粋>

日記には本当のことを書かない、書けない!?/日記のさまざま/平安日記文学ランキングの試み/ドナルド・キーンの日記体験/日記からの着想を/古典作品に基づく創作を

※構成、視点と人称、人物造形、テーマの深め方などについて、論理的に理解するための【小説新人賞に挑む!全技法徹底分析】(全十二講を配信中)、古今東西の名作の数々を読み解きながら学ぶ【小説新人賞を獲る!超実戦アプローチ】(十二回分を配信中)のほか、実践問題を交えた【エンタメ小説のための文章読本】(全六章)、プロットの行き詰まりを解決する【着想を活かすフレームワーク】講座(全5回)なども佐藤講師が担当しています。補完的な内容ですので、ご興味があればあわせてご視聴ください。

▼△「小説新人賞に挑む! 全技法徹底分析(全十二講)」プレイリストはこちら▼△
https://bit.ly/3GQDlC2

▼△「小説新人賞を獲る! 超実戦アプローチ」(12回公開)プレイリストはこちら▼△
https://bit.ly/3w1Ia54

▼△「エンタメ小説のための文章読本」講座の紹介動画(YouTube)▼△
https://youtu.be/xECz6xtqmh0

▼△「着想を活かすフレームワーク」講座の紹介動画(YouTube)▼△
https://youtu.be/KUD-lWyz1ws

▼△「編集者が伝える作家の本音」講座の紹介動画(YouTube)▼△
https://youtu.be/xECz6xtqmh0

【講師プロフィール】

1955年生まれ。編集者。新潮社出版部長、新潮文庫部長などを歴任。「新潮ミステリー倶楽部」他三つの叢書を手がけ、「日本推理サスペンス大賞」をはじめ五つの文学新人賞を立ち上げた。佐々木譲、髙村薫、宮部みゆき等の担当として作家に伴走するとともに、エンタメ文芸を中心に新書、ノンフィクションまで幅広いジャンルを手がける。長らく小説創作講座で添削を含めた指導に取り組んできた経験を活かし、2022年9月、『あなたの小説にはたくらみがない―超実践的創作講座―』(新潮新書)を刊行。「新潮社 本の学校」でも小説技法や読解的なアプローチ、文章技術の4コースで35講義の動画を配信中。2024年より「さきがけ文学賞」審査員。

【参考書】 

2022年9月刊行の新書も講座のご参考となります。
長らく小説創作講座で講義・実作指導をしてきた経験が活かされた一冊です。

佐藤誠一郎 『あなたの小説にはたくらみがない―超実践的創作講座―』 | 新潮社 (shinchosha.co.jp)

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