第五回 時代小説として「昭和」を描く【小説新人賞を獲る!超実戦アプローチ】

サンプル動画

概要
【プレイリスト】(https://bit.ly/3w1Ia54)で本シリーズの配信一覧が表示されます。

小説の「同時代性」を過去の中に発見し、演出する。
第五回 時代小説として「昭和」を描く

 ●講座名【小説新人賞を獲る! 超実戦アプローチ】第五回 時代小説として「昭和」を描く【課題図書:『罪の轍』奥田英朗(新潮文庫)】
●収録時間 約102分
●料金 税別3500円(税込3850円)※資料代(A4×5枚)を含む。購入済みページよりダウンロード可能。
●販売期間 販売終了日未定(※各講座には公開期間が設定され、順次、配信されます)

 書く技術の向上に不可欠なのは、優れた作品を分析的に読み、「テクニックやテーマの深め方」を学びとること。古今東西の名作や話題作を具体的に読み解きながら、その応用のコツまで伝授します。長らく新人作家の発掘と育成に携わった名編集者の手引きで、最終選考に残る小説へと自作を磨き上げましょう。

〇内容紹介
もはや懐かしく振り返られる時代となった「昭和」には、小説に取り上げ甲斐のある出来事が数多くありました。しかし、今回の講座で最もお伝えしたいのは、小説の「同時代性」とは何かということ。小説がコンテンポラリーであることの本質についてです。日本を震撼させたあの誘拐事件が起きた昭和38年を、登場人物たちの息遣いまで感じられるほど見事に描き出した作家の工夫と技巧を解説しつつ、今を生きる読者に生々しいリアリティを突きつけ、心を揺さぶる理由がどこにあるのかを探ります。ノスタルジーがその主眼ではないのです。思考の補助線となるのは、「時代小説」という設え。例えば、キャラクター造形で意識しておきたい「ロールモデル」は、身分制がある江戸時代や高度経済成長期など、作品の舞台として設定する時代背景によって規定されます。昭和を「時代小説として描く」という効果的な視覚と手法を、是非、わがものとしてください。また、同事件をノンフィクションで描いた名著『誘拐』(本田靖春)と比較しつつ、実際の事件を小説にアレンジする際のポイントなども学びます。

ミニコーナーのうち、【小説を書くための地肩を作る本】でご紹介するのは、政治家や官僚といったエリートの人物造形が類型的にならないためのヒントとなる参考書籍の数々。【語るための技術をマスターしよう】では、多数のヴァリエーションで語り継がれる民間伝承をモチーフに、重層化するループ構造でテーマを深化させ、恐怖をかきたてる高橋克彦さんの名作短編を取り上げます。
※毎回、コラム的なミニコーナーを2本ご用意しています。【小説を書くための地肩を作る本】は創作のための基礎体力を養い、レファレンスを豊かにする読書ガイド、【語るための技術をマスターしよう】では、小説を書く上で理解し、身につけておきたい用語・用法を解説します。
※より入門的なコースとして、12回の連続講座でエンタメ小説の「決まりごと」をお伝えする「小説新人賞に挑む! 全技法徹底分析」もご用意しています。補完的な内容ですので、ご興味があればあわせてご視聴ください。

〇各講紹介&配信リスト

第一回 繰り返しながらテーマを転がす
課題図書『ハツカネズミと人間』スタインベック/著、大浦暁生/訳(新潮文庫)
第二回 ジレンマは進化する
課題図書『沈黙』遠藤周作(新潮文庫)
第三回 「七つの大罪」から発想する
課題図書『蒲生邸事件』宮部みゆき(文春文庫)
第四回 インテリジェンス小説の勘所
「情報」の扱いに長けたインテリジェンス小説からの学びは汎用性高し!現代日本社会を描く際に、ジャンル不問で応用できる「6つの法則」を紹介します。
課題図書『裂けた明日』佐々木譲(新潮社)
※本サイトで講師との創作をめぐる対談も無料視聴いただけます。

第五回 時代小説として「昭和」を描く
課題図書 『罪の轍』奥田英朗(新潮文庫) ※2022年12月文庫化
※あわせて『誘拐』本田靖春(ちくま文庫)、『望みは何と訊かれたら』小池真理子(新潮文庫)などをお読みいただくと理解が深まります。

第六回 語り部のいる物語
課題図書 『朗読者』ベルンハルト・シュリンク/著、松永美穂/訳(新潮文庫)
第七回 テーマを可視化する
課題図書 『サクリファイス』近藤史恵(新潮文庫)
第八回  時制(テンス)を操る
課題図書 『チルドレン』伊坂幸太郎(講談社文庫)
※第九回以降の講義テーマや課題図書は順次、ご案内していきます。

■お問合せフォームhttps://bit.ly/3IYbtgQ

その他、ご利用に関してのご案内、
お問い合わせは下記より。